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IDEAS 2004 レポート:ボブ・リーガン氏インタビュー

写真:ブースで来場者に説明するボブ・リーガン氏

ボブ・リーガン氏(以下、敬称略)は、Flash や Dreamweaver でお馴染みのマクロメディアの全製品のアクセシビリティに関する統括責任者という立場だ。2004年の2月と7月に来日して東京や大阪で講演もしており、ご存知の方も多いだろう。今回は、マクロメディアのイベント『MAX』と開催時期が重なりながらも、この『IDEAS 2004』でもブースで熱心に来場者に同社製品のアクセシビリティに関する説明を行っていた。(聞き手:インフォアクシア)

政府機関のWebサイトは、"気づき" から "実践" のレベルへ

米国の連邦政府機関のWebサイト自体はアクセシブルになってきているのでしょうか?

リーガン「そう思います。508条が施行された3年前と比べれば、最近はアクセシビリティの重要性もだいぶ認識されてきていますしね。ちょうどその3年前の2001年頃に期待していた、まずアクセシビリティの大切さに "気づいてもらう" というレベルをようやくクリアできたように感じています。連邦政府機関のデザイナーで、508条とその要件を知らない人はもうほとんどいないでしょう。少なくとも私が直接会って話をしたことのある人は、508条を理解していましたね。中にはまだ508条が何なのかを知らない人もいますが、それはごく稀なことです。全体としては、今ようやくアクセシビリティを正しく実装する段階に入った、つまり、実践フェーズという一歩先のレベルに全体が到達したと思います。ですが、まだまだ私たちのやるべきことは沢山残っていますし、まだまだこれからですね。」

この3年余りの間に着実に進歩しているという感じですね。

リーガン「4年前とはだいぶ変わってきましたよ。もはや、教育やトレーニングはそれほど重要ではなくなってきています。これからは、"インスピレーション"じゃないでしょうか。なぜなら、アクセシビリティをWebデザインに実装できるのはデザイナーだけです。アクセシビリティを理解した彼らが、それをどうデザインに反映させていくのかに注目しています。デザイナーの皆さんには、アクセシビリティがWebデザインのコア・コンピタンスだと考えて、これからのWebをデザインしていってほしいですね。」

Flash のアクセシビリティは米国でもまだ啓蒙が必要

米国の連邦政府機関の職員の間では、Flash のアクセシビリティについて正しく認識されていますか?

リーガン「いえ、まだですね。プロの制作者であるデザイナーも含めてですが、まだまだ視覚障害のあるユーザーがどのようにスクリーンリーダーを使っているのかを正しく理解してもらえるよう働きかけているという段階です。地道な活動ですが、これが非常に大事なことだと考えています。その意味でもホームページリーダーが早く Flash をサポートしてくれないかなと思っています。なぜなら、目の見える制作者が、目の見えない人がどのようにWebサイトを利用しているのかを理解するのには、画面のどこを読み上げているのかが分かるホームページリーダーが最適なのです。ちょうどカラオケのように目で追うことができますからね。」

米国でも企業サイトがいよいよ本格的に動き出す?

リーガン氏は今年の2度の来日時に、日本企業がとても積極的なことに驚いておられましたが、米国の企業サイトはその後いかがですか?

リーガン「米国でも、ようやく民間の企業サイトにおけるアクセシビリティへの取り組みが本格化するかもしれません。というのも、ニューヨーク州の検事局が2つの旅行サイトがアクセシブルではないという訴訟に関する調停を行ったばかりなのです。特に、同様のeコマースのWebサイトにとっては、これがアクセシビリティに取り組み始める契機となりそうな気がしています。」

しばらくはその動向から目が離せませんね。次回の来日は今のところ未定だそうですが、日本のWebサイト運営者や制作者の皆さんにメッセージをいただけませんか。

リーガン「日本におけるアクセシビリティへの関心の高まりは、今では世界からも注目の的になっています。日本のWebデザイナーの皆さんには、是非そのデザインで日本国内だけでなく世界中を刺激して欲しいですね。日本の皆さんが生み出すアクセシブルなWebデザインは、そのまま海外諸国にとっての道しるべになっていくような気がしてなりません。是非その情熱を持ち続けて頑張ってください。」

ハードスケジュールでお疲れのところ、またお忙しいところ、どうもありがとうございました。

リーガン「また日本で皆さんに会えるのを楽しみにしています。」

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