JIS X8341-3の目次と適用範囲
ここでは、JIS X8341-3:2004『高齢者・障害者等配慮設計指針-情報機器における機器,ソフトウェア及びサービス-第三部:ウェブコンテンツ』の概要を解説します。JIS X8341-3は、高齢者・障害者および一時的に障害のある人がWebコンテンツを利用できるようにするための指針で、企画、設計、開発、制作、保守および運用の全ての工程において配慮すべき一般的原則が示されています。そして、Webコンテンツの発注者、開発者・制作者および運用管理担当者・運用担当者のすべての人が理解すべきものです。
高齢者や障害者にも"8341(やさしい)"Webの指針
JIS X8341-3は、JIS X8341シリーズの第三部としてWebコンテンツについて定めています。この"X8341"の"X"は情報分野の規格であることを示し、"8341"は規格番号を示しますが、"8341"という規格番号は語呂合わせで"やさしい"という意味が込められています。そして、このX8341の一連の規格は、高齢者及び障害のある人のニーズに対応した規格を作成する際に配慮すべき点をまとめたJIS Z8071(通称:ガイド71)の考え方を踏まえて作成されています。 ちなみに、第二部として情報処理装置のJISが2004年5月20日に制定されており、2004年度には電気通信機器、事務機械のJISも制定される見込みです。
関連情報
JIS X8341-3:2004の目次
JIS X8341-3は以下のような目次で構成されています。
- 序文
- 1. 適用範囲
- 2. 引用規格
- 3. 定義
- 4. 一般的原則
- 5. 開発及び制作に関する個別要件
- 6. 情報アクセシビリティの確保・向上に関する全般的要件
- 附属書1(参考)ウェブコンテンツに関する例示
- 附属書2(参考)関連規格
この目次に沿って、主なポイントを解説します。
JIS X8341-3の適用範囲
では、このJIS X8341-3は、どのような範囲で適用される規格なのでしょうか。JISの本文などでは以下のように述べられています。
- 高齢者・障害者および一時的に障害のある人
- “ウェブコンテンツ”とは、利用者がウェブブラウザを用いて利用する情報・サービスを指す
- インターネット
- イントラネット
- ウェブ技術を用いた電子文書・電子マニュアル
- ウェブブラウザを用いて操作する機器
- 国および自治体、公共団体のウェブは必須
- 企業には自主的な取り組みが望まれる
対象となるユーザーとして、"一時的な障害のある人"とあります。これは、高齢者や障害者に限らず、例えば普段マウスを使用している人が外出先にマウスを忘れてしまってキーボードだけで操作しなければならなかったり、眼鏡をかけている人が眼鏡を忘れてしまったり、オフィスでパソコンの音声をオンにすることができずに音声情報を聞くことができなかったり、というように一時的にWebコンテンツの利用に障害を抱えている状態にある人のことを指します。
また、国や自治体に限らず民間企業のWebコンテンツも自主的な取り組みが望まれていますが、特に、銀行、保険、航空、交通、マスメディア、電気、電話、ガスなど、不特定多数の人が利用するような社会のインフラともいえる業種のWebコンテンツはより多くの人が利用できるようにすべきでしょう。日本の企業は既に積極的な取り組みを始めている企業がありますが、シニア市場の開拓、顧客満足度(CS)の向上、ブランドの向上、社会的責任(CSR)といった観点から、Webアクセシビリティを重要視しているようです。
